October 21, 2009

ポリペク(ポリープ切除)後の注意に関して

「 ポリペク(ポリープ切除)後のいろいろな生活上の制限(注意)」はなぜあるの?」

よくある一般の方からの質問に関してお答えさせて頂きます。


一般的に、ポリープ切除では、ポリープを焼きながら切除します。
切除した部分の残った側は、いわゆる「やけど」の状態です。
 
やけどの部分は「潰瘍」になります。
潰瘍とは、クレーターのようにえぐれた形のきず口とお考えください。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍と違って、大腸にできた潰瘍を治す特効薬はありません。
おまけに、このきず口には、便(うんち)が毎日こすれるわけです。

きず口に便などこすれて、いいわけないのですが、しょうがない、ですね。


多くの場合、このやけどは、約3-4週間で治ります。
人間の自己治癒力はすばらしい、の一言です。

しかし、特に、最初の1週間の間は、人により差はありますが、
「出血リスク」と「穿孔リスク」が高くなる時期があります。
潰瘍の修復過程で潰瘍が深くなるイメージでいいと思います。

ですから、ポリープ切除後最初の1週間ほどは一般的に、
程度の差はありますが、
食事内容の制限、お酒禁止、運動禁止、なるべく安静に等々の制限があります。

なるべく体にやさしく過ごして下さい、というイメージでしょうか。


他に、消化のいいものを食べる、重いものを持たない、熱い風呂に入らないなどなど施設によっていろいろな「ルール」があります。


旅行の制限に関しては、旅行中は上記制限が守りにくいことや、
旅行先で下血したりした場合、すぐに対処できる施設が周囲にあるか保証ができないなどなどの理由があります。

いかがでしょうか?

他にご質問がある方は、お気軽にお尋ね下さい。 


ちなみに、
ポリープ切除は、「手術」です。
「検査」ではありません。

また、上記の「出血」「穿孔」は、「偶発症」というものです。
いわゆる「医療ミス」ではありません

起ってほしくなくても、ごくわずかな確率でも起ってしまう可能性のあるものです。


心ある医者であれば、(ほぼすべての医者だと思いますが、)
このような偶発症が起ってほしくないと思っていますので、
細心の注意を払って、ポリペクという手術に挑んでいます。

でも、たくさんやっていれば、起ってしまうことがあることなのです・・・

たとえ起った時でも、そのDrならば許せる、その施設ならば許せるという気持ちになれる「あなたの名医」を探して、検査を活けて頂けると嬉しいですね。

個人的には、そういうときの対処(人間性)や挽回(技術)こそが、名医の条件だと思いますが、いかがでしょうか・・・

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by kiki   November 13, 2009 10:30
はじめまして。
大腸内視鏡検査で検索し、こちらにたどり着きました。
40歳代女性です。

昨日、関西の某大学付属病院で初めて大腸内視鏡検査を受けました。
3mmのポリープが見つかり、その場で切除、
顕微鏡検査で2週間後に通院予定です。

お伺いしたいのは、
ポリープ切除後の生活について、
このような私の場合でも上に書かれてありましたような1週間の生活の制限はした方がいいのでしょうか。
病院からは当日のみ消化の良いものを摂るのと、アルコールを控えるように言われただけです。

実は検査は非常に痛く、30分以上かかっても半分しか入りませんでした。
途中から医師が変わり楽になりましたが一時間以上の時間をかけてのかなり辛い検査でした。
昨日は少しお腹が痛いのが続き、
今日は痛みはありませんがなんとなくいつもと違う感じです。

お時間ございましたらご回答よろしくお願いします。
2. Posted by たけがみ   November 15, 2009 11:55
5 kiki様、コメントどうもありがとうございます。

話からすると、おそらくホットバイオプシーという方法でポリープを切除したのだと思います。

結論から言うと、注意事項や制限は同じです。

理由、
基本的に、ポリープ切除は、電気で通電して、焼いています。
とる部分のやけどはいいのですが、
残る部分の腸表面もやけどします。
ここの回復までの間、とくに最初の1週間はやけどの部分の潰瘍化がすすむので、お体をいたわって頂く必要があります。

もちろん、おおきいポリープを切除した場合は、より慎重に、つまり、より厳しい制限となりますが、
3mmでも5mmでもやけどの部分は同程度なので、慎重にした方がいいと思います。


次回からは、もう少しなれたところで受けるのもひとつかもしれませんね。

よろしくお願いします。
3. Posted by kiki   November 16, 2009 15:36
たけがみ様

早々にご回答いただきましてありがとうございます。
しばらくは慎重にするようにいたします。

今は検査後の便秘に悩んでおります。
お腹もあまり空かず、少し憂鬱な気分です

近くに住んでいたなら次回はそちらへお伺いしたい気持ちです。
こちらでも慣れたところを探してみます。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ブログ管理人
たけがみ けんじ
 無痛でやさしい大腸内視鏡検査を毎月100件以上請け負う東大医学博士。専門は胃腸科肛門科。

 最近は、「以前の検査が痛かった・・・。」「手術既往があって癒着が心配・・・。」「前回は途中までしか入らなかった・・・。」という多くの方々に、無痛でやさしい大腸内視鏡検査を提供しています。
お問い合わせ再開しました。